かいぼりが終わり井の頭池に水が戻ってから、キンクロハジロがよく潜水をするようになりました。最近はそれがさらに盛んになり、キンクロが池のあちこちでしきりに潜水を繰り返す光景が見られます。1回の潜水は30秒間ほどです。こんなにも熱心に潜る目的は、餌を採るためとしか考えられません。いったい彼らは何を採っているのでしょうか。
キンクロハジロは潜水して二枚貝やエビを採ると本に書いてあります。しかしかいぼりではごくわずかのタイワンシジミ(外来種)しか見つかりませんでした。また、保護していたテナガエビを放流したものの、池の真ん中でどんどん捕れるほど数は多くありません。かいぼり後にキンクロの潜水頻度が次第に増えたということは、採っているのは、かいぼり後に増えた生き物だと思います。かいぼりで見つかり今の時期でも増える生き物となると、アカムシ(赤虫:ユスリカの幼虫)しか考えられません。アカムシを食べていたコイやギンブナやブルーギルなどがかいぼりで除去されたので、アカムシが爆発的に増えているのではないかと思います。実際、池の畔や橋の近くを飛び回っているユスリカ成虫の数が多くなった気がします。
アカムシはモツゴやエビなどにとって重要な食糧です。ユスリカが飛び回ると来園者には迷惑かもしれませんが、池の栄養分を池の外に運んでくれるので、池の浄化にも役立ちます。
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