ホシガタケイソウとオビケイソウ |
どの場所でも、大部分を占めていたのは珪藻でした。星形につながったホシガタケイソウが優先していて、次に多かったのがコイル状や棒状につながったアウラコセイラの仲間です。フナガタケイソウやオビケイソウも見られました。緑藻(クンショウモ、ボルボックス)、鞭毛虫(ツノオビムシ)も見つかりましたが、ごくわずかでした。ラン藻はなかったと思います。動物プランクトンはワムシがけっこういました。ケンミジンコの幼生が見つかりましたが、ミジンコ類の発生はまだのようでした。結局、存在するプランクトンの種類は5か所ともほとんど同じで、その量(密度)が違うのだと分かりました。水中の栄養素(窒素、リンなど)の量が違うのでしょう。
弁天池の富栄養度が増した原因は、仕切りができたため水の入れ替えが十分行われなくなったことと、かいぼりで捕獲したコイ、ヘラブナ、ギンブナ、ナマズなどを全部弁天池に放したため、生き物密度が非常に高くなったからでしょう。それに対して、かいぼりをした池の富栄養度が減少したのは、ひとつには、完全に乾かなかったとはいえ、少しは底泥を大気にさらすことができたからかもしれません。また、たくさんいたコイやフナが一掃されて汚染源が減ったことも大きく効いていると思います。さらには、その結果増えたユスリカが栄養素を池の外へ運び出してくれているのも、多少影響している気がします。池干しの効果は今後しだいに失われていきますが、コイなどが減った効果や、ユスリカの活躍は今後も続くはずです。
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