2011年4月9日土曜日

在来魚の避難場所

西園にあるプールです。水泳用としては2003年で使用が終わりましたが、2008年からは井の頭池の在来魚(モツゴとトウヨシノボリ)の避難場所として使用しています。しかし、西園の改修計画にともない、来年度早々に取り壊されることになったそうです。我々は、井の頭池のかい掘りが実現して外来魚が一掃されるまでプールを残してほしいと要望してきましたが、それは叶いそうにありません。

今日は生息状況の調査を行いました。昨年の猛暑のせいか水質は以前より悪化し、大地震のせいで浮かんでいた構造物はパラバラになっていましたが、カゴワナを入れて調べたら、モツゴとトウヨシノボリはちゃんと生存していることが分かりました。また、一緒に、ヒキガエルのオタマジャクシがたくさん入りました。夏には数種類のトンボのヤゴもたくさん見つかります。井の頭池が外来魚に占拠されている現在、生き物たちにとって貴重な場所です。

今日獲れた生き物(モツゴは200匹近く、トウヨシノボリは20匹ほど)は井の頭池に戻しました。まだ時期尚早で、バスの餌になるだけかもしれませんが、なんとか生き残り、次世代を残してほしいと思います

まだプールに残っている在来魚をどうするかが課題です。モツゴもトウヨシノボリも貴重種ではないので、池で絶滅したら他の場所から持ってくればよい、という意見もありますが、遺伝子のことまで考えると、井の頭池の在来魚を保護して増やすのがベストです。我々としては、プールに代わる在来魚の避難場所を作ってもらうよう、要望していくつもりです。

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